JR西国分寺駅北口から歩いて数分のところにある
「姿見の池(すがたみのいけ)」。
その名は、鎌倉時代、恋ヶ窪が鎌倉街道の宿場町であったころ、
遊女達が朝な夕なに自らの姿を映して見ていた、という言い伝え
に由来するそうです。
恋ヶ窪という地名の由来の一つとも、傾城・夙妻太夫が武将・
畠山重忠を慕って 身を投げた池とも言われています。
近年では、大岡昇平の小説『武蔵野夫人』の舞台にもなって
います。
昭和40年代にいったん埋め立てられましたが、平成10年に
復元・再生されました。
以来、この「姿見の池保存緑地」の整備、清掃、さらには
生物多様性の象徴としての「ホタルの再生」を目指す活動を
続けているのが、
「緑と自然を育てる会」さんです。
お盆休み期間中の13日日曜日。会員、ボランティアあわせて
19名が、蒸し暑い天気のなか、作業に参加。なかには高校生、
大学生といった若い人たちの姿もありました。
まず、参加者全員で自己紹介したのち、代表の橋本さんより
この日の作業予定について説明がありました。そののち、
グループに分かれて、それぞれの作業にかかりました。
こちらは水路の片側に繁茂しすぎた石菖(せきしょう)を、
コンクリートが剥き出しになっている、水路の反対側に移植
しているところ。
この作業により、水の流れをよくするとともに、生物の棲み家を
広げます。
すでに何度も参加してくれている、東京経済大学のボランティア
サークル「Clover」の学生さんたちが、慣れた手つきで作業を
進めていました。
傷んできたロープ杭の代わりに、歩道に沿って、仕切りとなる
丸太を埋めていきます。
今回初めて参加してくれたボランティアさんが、中心になって、
作業してくれました。
7月に予定していた作業が雨で流れたこともあり、勢いよく
伸びてしまった雑草の草刈りも行いました。
といっても、すべて一様に刈ってしまうのでなく、希少な草花は
大切に残していきます。
女郎花(おみなえし)、盗人萩(ぬすびとはぎ)、禊萩(みそ
はぎ)、数珠玉(じゅずだま)などなど。橋本さんから草花の
名前を教えてもらいながらの、楽しい作業でした
この日はほかに、射干(しゃが)の補植やゴミ拾いといった作業
も行いました。
最後に全員集まって感想を共有しましたが、多くの参加者が、
「みんなでやれば、あっという間の2時間だった」と口に
されていたのが印象的でした。
自分が手を加えることで、目に見えて緑地がきれいになって
いくのも、とてもうれしいことだと感じました
9月は3日、17日の日曜日、午前9時半から11時半までの
活動で、水草(クレソン、芹、石菖)の移植、モノ荒貝、インド
平巻貝の放流、水路の泥上げといった作業を予定しています。
草花や水辺の生物に興味がある方には、楽しくご参加頂けると
思います。
くわしくは、ボランティア活動センターこくぶんじ
042-300-6363